家事や水仕事に従事する主婦の方を悩ますのが手の乾燥肌(手あれ)でしょう。手(手の甲)の肌(皮膚)のバリア機能が低下し、カサカサ肌、赤みを帯びた発疹が出来たりします。このように、手が徐々に荒れてくると殺菌力の強い洗剤や石鹸で毎日、過剰に手を洗おうとする方がいますが、大きな間違いを犯していることに気付かなければなりません。
外から帰ってくると手にばい菌が付着しているので手を入念に洗いたい気持ちは良く分かります。しかし過剰な手洗いは乾燥肌を刺激し、更に悪化させる原因になります。通常の肌(皮膚)の常在菌よりも乾燥肌になることよって常在する菌のほうが多くなる傾向にありますので注意が必要です。
例えば、いまから赤ちゃんに触れるからといって、乾燥肌の手を洗浄力の強い洗剤等で入念に洗うのはかえって乾燥肌を刺激してしまうことになりますし、結果として菌を増殖していることになります。気持ちはわかりますが、手が乾燥肌になった場合は、まず乾燥肌を予防するスキンケアの方法を心がけましょう。
肌が乾燥しやすい、いわゆる乾燥肌になりやすい人がいます。乾燥肌になる人ならない人はいったいどんな違いがあるのでしょうか。それは、乾燥肌になる原因(メカニズム)を考えてみると明らかです。
まず、乾燥肌になる場合には、一概には言えませんが、先天的(遺伝)の場合と、後天的(加齢や洗剤など)の場合の大きく2つがあります。先天的原因により乾燥肌になる人の場合は、解説するまでもなく代々受け継がれた遺伝子の影響を受けて乾燥しやすい肌になっているわけですから、あまり過敏になるのではなく、じっくり腰をおろして、一生乾燥肌とうまくつきあっていくことを考えたほうが得策と言えるでしょう。
一方、後天性の乾燥肌の人は、加齢による角質細胞間脂質と皮脂の低下、或いは、入浴時に使用する洗剤(石鹸など)の過度使用による肌のブロック機能の破壊が主な原因となっているので、周囲の生活環境の改善に取り組むことで、ずいぶんと解消されます。このように、後天性乾燥肌の原因は日常の食事や生活環境が引き起こすケースがほとんどです。今一度自分の生活環境、食生活などを見直し、ストレスの少ない生活を取り戻すことが重要です。