乾燥肌の方は、寝ても覚めても患部の「かゆみ」に悩まされます。ひどい方においては全身かゆみに包まれるということもあるでしょう。乾燥肌をはじめとして、かゆみを伴うアレルギー性の皮膚疾患は、外的刺激によるものと、内的刺激によるものの2つの因果関係が成り立っていると言われています。
外的要因とは、いわゆる肌をいじめる乾燥した空気や紫外線、あるいはダニや埃といった微生物、粉塵といったものまでを含め、肌のバリア機能が破壊された部分(隙間)に入り込むことを言います。肌のバリア機能が破壊されるのには外的刺激だけでなく、老齢や栄養不足によるセラミドの不足等が影響している為、外部からの刺激物をシャットアウトしていても効果が半減することを知っておくべきでしょう。
外的要因以上に注意すべきは、内的要因です。知ってのとおり身体の中で肌は生成され、古くなった細胞も生まれ変わります。この新しい細胞が生まれるサイクル(新陳代謝)がきちんと機能していないと、バリア機能に必要なセラミドやヒアルロン酸の量を維持できないことになります。栄養バランスの良い食を心がけ、十分な睡眠と、ストレスを溜めない工夫を心がけたいところです。
また、食事についてですが、「かゆみ」を誘発しやすい食品ってどんなものがあるのでしょうか。一般的に、卵や牛乳といった一部の乳製品がアレルギー性のアトピー性皮膚炎等の原因になっていると信じられています。しかし、実は食べ物がアトピー性皮膚炎の原因になっているという因果関係はこれだけ発達した科学をもってしても、正式には確認されていないというのが現状です。
さすがに、辛すぎるものは肌にとっても刺激物となりますので、そういったものを避けつつ、毎日摂取した食事のメモを取り、もし、乾燥肌やアレルギー性の皮膚疾患が発症した場合には、何が原因となっているのか、またどれが原因と考えられるのかなどを分析できる環境を自分で整えておくことが非常に重要となります。